風光明媚な洗足池公園

初代広重の「江戸百景」にも描かれ、歴史上の人物もたくさん訪れた江戸の名勝。鎌倉時代、日蓮上人がこの池の水で足を洗ったという言い伝えから『洗足池』という名前が付いたのだそうです。平安末期から鎌倉、江戸、幕末を経て今なお都会のオアシスとして残るこの池に、カメラ片手に出かけてきました。

洗足池駅最寄り駅は東急池上線の洗足池駅。まんまの駅名です。改札を出るとすぐ中原街道を渡る歩道橋があり、目の前には洗足池が見えます。

歩道橋から洗足池を眺める歩道橋の上から洗足池を眺めます。池や湖の名物「スワンボート」、ここにも健在ですね。

池のみち案内板日陰になってしまいましたが、案内板がありました。この洗足池のほとりは周囲1.2Kmの「池のみち」として整備されています。それでは時計回りに池を一周してみましょう。

カモさん種類はよくわからないのですが、カモが泳いでいました。他にも鯉や亀、オタマジャクシ…洗足池は、たくさんの動物の憩いの場になっているんですね。

池のみち西側池の西側を北に向かって歩きます。このあたり、なぜか樹々が池に向かって伸びているんですね。歩道のスペース確保のため?なわけないか。

洗足池西側からそれにしてもきれいな景色です。高層ビル群が見えないからかもしれませんが、都内の景色とは思えないですね。

池月橋と鳥居池の西側、「池月橋」と鳥居が見えてきました。

千束八幡神社その先には千束八幡神社があります。八幡さまということは、源氏の氏神。源頼朝が安房から鎌倉に向かう途中、この地に立ち寄っているそうです。

名馬「池月」の銅像その際、頼朝は池に映る月のような美しい馬に出会いました。宇治川の合戦に登場する名馬「池月」です。今も池月の銅像が、洗足池を見下ろしています。

池のみち北側へ千束八幡神社を過ぎると、池の水面近くまで下りて歩ける道があります。ただ、幅が狭いので他の人と行き違う時は苦労します。

弁財天社洗足池の北側には、弁財天社があります。ここでちょうどスタートから半周くらいになります。

池のみち東側へさあ、後半。池の東側に向かって進みます。

水生植物園北東には、池の上を橋で渡りながら植物を観察できる水生植物園があります。この辺りにはたくさん鯉が泳いでいて、亀の姿もありました。

勝海舟夫妻の墓幕末に江戸城の無血開城のために奔走した、勝海舟と夫人の墓があります。勝は晩年、洗足池に魅了されてこの地に移り住んでいたのです。この隣には新政府軍として勝と交渉に臨んだ西郷隆盛の碑もありました。

池の東側東側は広場になっています。休日には子どもたちがたくさん遊ぶ公園になっているようです。昼寝する大人の姿もありましたが(笑)

池のみち東側水生植物園の続きでしょうか、東側にも橋が渡されて池の上を歩けるようになっています。この時期、たくさんのオタマジャクシが泳いでいました。東京に来て、野生のオタマジャクシを見たのは初めてかな…子どもの頃は、たくさん見たものですけどね。

池のみち終了この洗足池の「池のみち」、じつは池の回りを一周できないのです!池に面した南東の一角は民家があるので、とつぜん池のみちは終わってしまいます。しかたなく一般道に出ます。

御松庵山門そのまま先に行くと御松庵があります。ここには日蓮が池で足を洗う際に袈裟をかけたという「日蓮上人袈裟掛けの松」があります。この庵の奥からも洗足池を見渡すことができました。
長い歴史の中で、多くの人を魅了し、多くの逸話を残して来た景色が、今も残っているのですね。

Location:洗足池公園

東急池上線 洗足池駅 下車

2012.05.13 撮影
2012.06.06 UP