セピアって何色だろう

セピア色。独特の落ち着きと、どこか懐かしさを感じる色です。
ほとんどは茶色に近い色です。このミュージアムでもセピアイメージは、特に支配人室で多用されていますが、それらは画像処理ソフトでセピアフィルタをかけたものと、自分で色調を変換したものの2種類があります。
ところが画像処理ソフトによって、セピアフィルタをかけた後の色調が微妙に違うんですよ。同じ「セピア」でも、なんで色が違うんだろう。
右下の画像を見てください。同じセピアでも微妙に違いますね。上と下の2枚は画像処理ソフトでセピアのフィルタをかけたもので、中間のはCamelliaが色調変換したものです。あなたはどれがセピア色だと思いますか?

だいたい、赤から黄色にかけての色の彩度を下げたものがセピア色と言えます。
(下のスペクトル参照)

あらためて右下の画像を見ると、いちばん上は黄色っぽいセピアであることがわかります。いちばん下は赤っぽく、真ん中のはその中間でオレンジ系のセピアになります。おおまかにこの3種類に分類できるんですね。

■黄色系セピア

黄色系セピア黄色はもともと他の色に比べて明るく見えます。したがって右の画像のように暗いシーンでは他の2つよりコントラストが強く表現できます。暖かさもあります。

■オレンジ系セピア

オレンジ系セピア中間に属するので使いやすく、Camelliaもこの色を多用しています。

■赤系セピア

赤系セピア赤は色みが強いのでかなり彩度を落とさないとセピアになりません。この色がいちばん渋いイメージに仕上がります。ただし、この作品の場合ちょっと表現に乏しい感じですが。

この3種はケースバイケースで使い分けわれることが多いのです。作品の作成者の好みの問題もあるでしょう。

本物のセピアは?って聞かれると困ってしまいますが、実際年期を重ねたセピア写真の場合、黄色系に近い色合いが多い(たぶん色褪せて黄色がかってくる)ようです。そもそもセピアカラーは写真からきてるので、たぶんこれが元祖なんでしょうね。

ちなみに、慣用色名を掲載しているDESIGN館「色名辞典」では、こちらような色になります。黄色味が強い感じですね。
セピア(#483C2C)

1999.10.22 UP