青色LEDの表現力
ノーベル物理学賞
2014年、青色LEDの研究開発と実用化に携わった3人の先生がノーベル物理学賞を受賞されました。「20世紀中の実現は不可能」とまで言われていたこの技術は、色彩表現的にもとても大きなものだったのです。
RとGの光
それまで、LED(発光ダイオード)には、赤と緑の光を放つものは実用化されていました。つまり、「光の3原色」を構成するRGBのうち、RedとGreenの光は実用化していたのです。ですから、赤、緑、そして両方の光を重ねることで黄色の3色はLEDで表現が可能でした。しかし、これだけでは360°色相環のうち、120°までしか表現できなかったのです。
Bの光が加わると
しかし、そこに青色LEDが実用化されたことで、Blueの光が加わり、光の3原色を構成するRGBが揃いました。さらに赤と青の光を重ねてマゼンタ、緑と青の光を重ねてシアン、赤と緑と青をすべて重ねて白の光も作り出すことができるようになり、LEDを使うことで360°色相環をすべて表現できるようになったのです!
省電力イルミネーション
LEDは発光効率の良さもあって、少ない電力で光を放つことができます。蛍光灯よりも省電力であることから、節電の風潮もあって家庭用にもLED電球が登場しました。
そして、電飾の分野でも大きな変化があったと思います。昨年のクリスマスイルミネーションは、青い光がとても多く見られました。一昔前は、イルミネーションといえば電球色がほとんどでしたからね。これもまた、青色LEDの登場によるおかげなのです。
2015.03.01 UP