東京オリンピックエンブレム問題
2015.08.06
物議を醸している2020年東京オリンピックのエンブレムですが、
僕も1人のデザイナーとして、
この問題については気になっています。
確かに、似てはいますが…
現代は様々なデザインが巷に溢れています。
その中で、今まで誰も見たこともない、
独創的な平面デザインを制作するのは高いハードルです。
それをやるのが「デザイナー」でしょう?と言われれば、
それまでかもしれませんが。
この世界中にある、
全てのデザインを把握しているデザイナーなんていません。
正当な創作活動の中で、
結果的に似たものが存在するケースがあったとしても、
それは「盗作」ではないでしょう。
たとえば同業種の飲食店で、
たまたま似たデザインのお店のロゴが存在し、
それによって混乱を招くようなことが想定されるなら、
後発のほうの使用を差し止める、
といったこともあると思いますが、
今回はオリンピックエンブレムと劇場のロゴマーク。
種類も異なるし混同するほど極似しているとも思えません。
もう少し、
寛大に見守ってもいいのではないかと思います。
もう1つスペインのデザイン事務所が制作したスマホ用壁紙も、
似ていると話題に上がりましたが、
そちらの事務所は
「インスピレーションを与えたとしたら誇りに思う」と、
粋なコメントを発表していました。